Room 1
【 Naomi Kikuta solo exhibition 】
喜久田尚美 “ DREAM ”
2025.11.14(Fri) - 11.29(Sat)
Close : 日・月・火曜 / Sun, Mon, Tue
12:00-19:00 最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。
▶︎PRESS RELEASE
“ 命の水 ” acrylic, ink on canvas 53×53 cm 2024
s+arts (スプラスアーツ)より、喜久田尚美 個展「DREAM」の開 催をお知らせいたします。
キャンバスにアクリル絵の具とインクで描かれた光沢のある背景にテーマごとのモチーフを展開させることで、独自の世界観を表現している喜久田尚美。伝統を受け継ぎながらも作者の解釈で自由に変化を遂げながら継続していく、という琳派の継承方法とその作品に興味を惹かれて制作しています。
喜久田の制作テーマは「金魚」「微生物」「パフェ」と移り、近年では「物語」をテーマに作品を制作しています。物語の世界観を表現する上で、「読む」事は重要なフェーズとなり、それを面白く感じながら制作していると彼女は話します。また、テーマの変化とともに、金銀の地の上に色を重ねたり、変化を持たせたりするなど、モチーフの魅力を際立たせるように描かれた作品は、様々な要素を含みながらも細部に至るまで彼女の独自性やこだわりが散りばめられ、大変丁寧に描かれています。
本展では、19世紀にスコットランドに生まれたAndrew Lang(アンドリュー ラング)の編纂した童話集や、ドイツで活躍したグリム兄弟によって編纂されたグリム童話集に加え、改めてデンマークのアンデルセン童話をモチーフに描かれた作品群を発表いたします。
「人生は歩きまわる影法師であり、人間は夢と同じもので織りなされていると語ったのはシェークスピアです。はかない人の命が影法師のように塵と化しても、夢や物語がいつまでも語り継がれているのは、その中に真実が潜んでいるからではないでしょうか。だからこそいつまでも消えず、誰もが心を惹かれ続けるのだと思います。ここ数年、物語からイメージを捉えた作品を制作していますが、今回はグリム・ラングに加えて、アンデルセンを読み返してみました。アンデルセンは童話作家であり詩人でしたので、むかし話のような素朴な力強さや摩訶不思議な魅力というより、詩的で美しく完成された魅力を持ちます。そして時として悲しい結末が用意されています。アンデルセン自身が人生のはかなさや悲しみを知り尽くしていたからなのでしょうか。物語の中には人生における悲しい真実も潜んでいるのです。そして今回の展示では、物語を鑑賞者に運ぶものとして私の初期からの大切なモチーフKINGYOを登場させています。以前よりポップな夢の中で泳ぐKINGYOが、物 語 の 世 界 へ の 案 内 人になって登 場します。」--- 喜久田尚美
各物語から想像を膨らませ描かれた作品はどれも、昔話特有の不思議な雰囲気を醸し出しながらも、丁寧に、敬意をも感じられるような細かい描写で表現されています。元々文字のみで表現されている物語を読み、これだけ鮮やかに細部まで描くことが出来るのは、喜久田の卓越した想像力と絵画の技術、そして物語を様々な角度から深く理解しようとする洞察力が混じり合い、成し得ることが出来る技だと言えるでしょう。これを機に、喜久田尚美の新作群を是非お楽しみください。
喜久田 尚美 Naomi Kikuta
北九州市生まれ福岡市在住
東京女子大学文理学部英米文学科卒業
九州大学芸術工学府修士課程修了
個展
2025 「DREAM」 s+arts (東京)
2024 「MUKASHIGATARI」 s+arts (東京)
2022 「GRIMM」 s+arts (東京)
2020 「NELLA FANTASIA, atto II」 s+arts (東京)
2018 「NELLA FANTASIA」Shonandai MY Gallery (東京)
2017 「FANTASIA」 Gallery OGATA (福岡)
2016 「ASHITA NO YUME」 Shonandai MY Gallery (東京)
2015 「銀次元よりFROM A SILVER DIMENNSION」 Shonandai MY Gallery (東京)
2014 「KINGYOISM」 Shonandai MY Gallery (東京)
2013 「RHIZARIANS」 紺屋ギャラリー (福岡)
2012 「Cell」 リノベーションミュージアム冷泉荘ギャラリー (福岡)
パナソニックショールームめききギャラリー (福岡)
2008 「キンギョアワー」福岡県立美術館1階ギャラリー (福岡)
主なグループ展
2021 「Shiobaru Project 展」 Gallery OGATA(福岡)
2017 「三人展」 Meet Art Space (台湾)
2011 「福岡市美術連盟展コンテンポラリーアート展2011」 西日本シティー銀行本店ホール (福岡)
「ヨッチャンビエンナーレ」 OZC GALLERY (大阪)
2010 「P&E 2010 Group A」 ARTCOURT Gallery, Osaka (大阪) 「ART WAVE 福岡」 福岡アジア美術館企画ギャラリー (福岡)
2009 「福岡市美術連盟展」 福岡市美術館市民ギャラリー(福岡)
2008 「福岡市美術連盟展」 福岡市美術館特別展示室A室 (福岡)
「第5回池田満寿夫記念芸術大賞展」 大阪府現代アートセンター (大阪)
「福岡市美術連盟コンテンポラリーアート展」 西日本シティー銀行本店ホール (福岡)
「第5回池田満寿夫記念芸術展」 銀座洋協ギャラリー (東京)
2007 「福岡市美術連盟ノンセクショングループ展」 ギャラリー舞鶴 (福岡)
「福岡市美術連盟コンテンポラリーアート展」 西日本シティー銀行本店ホール (福岡)
「福岡市美術連盟展」福岡市美術館特別展示室A室 (福岡)
「第1回アクリル美術大賞展2007(大賞受賞)」 兵庫県立美術館原田の森ギャラリー(神戸)
「第11回リキテックスビエンナーレ」 青山スパイラルガーデン (東京)
2006 「第15回青木繁記念大賞展」 郡山市美術館 (福島)
「第15回青木繁記念大賞展」 石橋美術館 (福岡)
「第4回池田満寿夫記念芸術展」 (図録収載)
2005 「シオバルプロジェクト第4回グループ展」 福岡市美術館特別展示室B室 (福岡)
2004 「第20回城南区アート展 (区長賞)」 福岡市美術館市民ギャラリー (福岡)
「シオバルプロジェクト第3回グループ展」 福岡市美術館特別展示室B室 (福岡)
2003 「シオバルプロジェクト第2回グループ展」 イムズ・イリス (福岡)
「シオバルプロジェクト第1回グループ展」 福岡アジア美術館交流ギャラリー (福岡)
その他多数
アートフェア
2025-21 Asia Fukuoka Art Fair (福岡)
2018 Asia Fukuoka Art Fair (福岡)
Affordable Art Fair Hong Kong (香港) / 出展:Shonandai Gallery
2017 Art KAOHSIUNG (台湾) / 出展:Shonandai Gallery
Asia Fukuoka Art Fair (福岡)
2016 Art KAOHSIUNG (台湾) / 出展:Shonandai Gallery
Asia Fukuoka Art Fair (福岡)
2015 Art KAOHSIUNG (台湾) / 出展:Shonandai Gallery
Asia Fukuoka Art Fair (福岡)
Affordable Art Fair Singapore (シンガポール) / 出展:Shonandai Gallery
2014 Asia Contemporary Art Show (香港) / 出展:Shonandai Gallery
Art KAOHSIUNG (台湾) / 出展:Shonandai Gallery
受賞歴
2011 ヨッチャンビエンナーレ OZC GALLERY (大阪)
2010 P&E2010 Group A ARTCOURT Gallery, Osaka(大阪)
2008 第5回池田満寿夫記念芸術大賞展入選 大阪府現代アートセンター(大阪) 銀座洋協ギャラリー(東京)
2007 第1回アクリル美術大賞展2007(大賞受賞) 兵庫県立美術館原田の森ギャラリー(神戸)
2007 第11回リキテックスビエンナーレ入選 青山スパイラルガーデン(東京)
2006 第15回青木繁記念大賞展入選 郡山市美術館(郡山)
石橋美術館(久留米)
2006 第4回池田満寿夫記念芸術展 図録収載
2004 第20回城南区アート展 区長賞 福岡市美術館(福岡)
