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【 Taeko Maezawa solo exhibition 】
前澤妙子 Dodecagonal Elements − "ドデカゴンの要素 "
2025.9.12(Fri) - 9.27(Sat)
Close : 日・月・火曜 / Sun, Mon, Tue
12:00-19:00 最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。
" Green Noiseと赤い蝶々 " mixed media 83×92.5cm 2025
s+arts(スプラスアーツ)より、前澤妙子 個展「Dodecagonal Elements − "ドデカゴンの要素 "」の開催をお知らせいたします。
前澤妙子は、自然の中で遊んだ幼い頃の記憶や、今に至るまでに出会った物語や体験を制作モチーフに、アニミズムの感覚を含ませながら、手の覚えている遊びの触感を様々な素材に置き換えて作品制作を行っています。異なる素材を画面に垂らし、そこから生まれる違和感や発見、見た事のない形、色合い輝きから、様々なものが彼女の頭に浮かび上がるのです。いつか想像した生命の根元を感じる存在や、幼い頃に遊んだ森や獣、山や川、人だけではない様々なものが生きる世界、そして自身の中で眠っていた懐かしいものに形を変換して制作を進めます。ものを作る事は、想像を呼び覚ます行為によって生まれる果てしない可能性の世界のように感じていると語る前澤の作品は、様々な質感を生むことのできる卓越した絵画の技術と独自の世界観で構築され、アジア圏から欧米まで様々な国で作品発表の場を広げ、国内外で注目されています。
本展タイトルにもある「Dodecagon-ドデカゴン」は、本来は12角形という意味の言葉ですが、前澤曰く、響きが怪獣の名前のようで親しみが生まれたこと、そして多角形という意味合いから万華鏡を連想させ、今回の制作のきっかけとなりました。万華鏡に関わる比喩表現に、「万華鏡の概念(Kaleidoscope concept)」というものがあります。これは、一見単純な要素の組み合わせに見えても、実際には無数の小さな要素が複雑に絡み合って構成されている、という万華鏡の構造から発想を得た考え方を表しており、多様な要素が組み合わさることで、視点や見え方も変化し、新しい見え方や可能性が生まれる様を表現しています。前澤の描く生き物たちについても、上手く表されているようです。
「満天の星を凝視すると、一つ一つの星が際立って見え、星の数が無限に増えていくように感じます。一つ一つの星は点として認識できますが、無数の星が集まることで、多様な星座や天体現象が生まれます。万華鏡も同様に、要素が増えるほど、より複雑で多様な模様が生まれます。一見単純に見えるものが、実は複雑な要素の組み合わせによって成り立っている。そのようなイメージが、私の中の記憶や、日々の日常や、人や全ての関係とも繋がっているように感じ、作品に重なっていきました。
幼い頃、私の遊んでいた、自然の中、山や森、川に至っても、じっと目を凝らせば、隠れた生き物たちの息づかいが感じられました。木の皮を剥ぐと、いろんな色が見え、葉を捲ると沢山の小虫がいたりと、山や森も、大きな塊の中に、沢山の生き物や、そのものを作っている粒子が沢山詰まっていました。そのキラキラとした生命への記憶や膨らんだ想像イメージと、ワクワクした気持ちや、喜びや、また生命がなくなってしまった時の、かけがえのないものがなくなってしまった時の気持や、悲しみや、虚しさ、日々の色々な感覚や記憶イメージが融合し、描く過程での小さな生き物が登場し形を成していきました。
日々の色々な感覚や記憶イメージを小さな生き物に込め、願い事の塊として描きました。
私にとって色々な感覚を養った際の記憶の森のイメージからも、1つの絵の中に、沢山の願い事を込めました。小さな願い事の重なりが大きな形になり1つの生き物を守っている。そんな多様な変化を生み出す優しい怪獣のイメージが出来上がりました。
記憶や願い事が幾重にもキラキラと光る万華鏡のような森のイメージが“ドデカゴンの要素”です。」--- 前澤妙子
前澤の作品は、落ち着いた表情の子供や動物などが描かれているものでも、じっと画面を見ていると、なんとも言えない表情の様々な生き物が中心となるモチーフの周りに無数に散りばめられていることに気づきます。最初の印象と周りの生き物に気づいた時のギャップが愛らしく、鑑賞者に驚きと楽しみを与えてくれるのが、彼女の作品の醍醐味の一つと言えるでしょう。人それぞれが根底で内包している様々な感情の源や安心感など、忘れてはいけない感覚を繋ぎ止めるきっかけになればと自身の作品に願う前澤妙子が、心を込めて沢山の要素を注ぎ描いた新作群を是非ご高覧ください。
前澤 妙子 Taeko Maezawa
静岡県生まれ
2004 創形美術学校 / 研究生・研修生 / 修了 京都造形大学卒業
2006 東宝映像阿部美術
2009 多摩美術大学大学院修了 多摩美術大学映像センター
2014 渡仏 Cite International des Arts[パリ国際芸術会館]にて研修
個展
2025 「Forest Dodecagon」 コート・ギャラリー国立 Gallery2 (国立)
2024 「記憶の物語 - 雨のレシピ 」 阪急うめだ本店7階美術画廊 (大阪)
「宇宙少年少女 - Anti Gravity」 s+arts(東京)
2023 「前澤妙子絵画展 記憶の物語 - 雨のレシピ」 阪急うめだ本店7階美術画廊 (大阪)
「セフィロトの森 - Story Eggs」 s+arts(東京)
2022 「前澤妙子絵画展 星の記憶 ~ Living thing of hope」DAIMARU 京都店・アートサロンESPACE KYOTO(京都)
「Rain report -星のことわり-」 s+arts (東京)
2021 「前澤妙子絵画展-記憶の物語 星のレシピ」 阪急うめだ本店7階美術画廊 (大阪)
「前澤妙子展」 Art Project 沙庭 (長野)
「物語の物語 -記憶のかぐや姫-」 s+arts (東京)
2020 「Space Universe -宇宙の宇宙*星の駅- 新しい星が出来ました」 s+arts (東京)
「Space Universe -宇宙の宇宙*星の駅-」 s+arts (東京)
2019 「Forest of Noah -種の旅」 s+arts (東京)
2018 「My fairy. hiz Nzambi」 Shonandai MY Gallery (東京)
「綿毛と蝶々結び」 みどりの森の美術館 (静岡)
2017 「キンモクセイの綿菓子~バタフライライフ~」 Shonandai MY Gallery (東京)
「希望の輪郭」 みどりの森の美術館 (静岡)
2016 「星喰い」 Shonandai MY Gallery (東京)
「-Notre-Demoiselle-」 現代版画専門画廊・セントポールギャラリー (群馬)
「前澤妙子展」 みどりの森の美術館 (静岡)
2015 「-Notre-Demoiselle-」 Shonandai MY Gallery (東京)
「Alternative」ふじのくに⇄せかい演劇祭2015 / 静岡芸術劇場1Fロビー (静岡)
「-Notre-Demoiselle-フランス帰国展」 創形美術学校 (東京)
「-Notre-Demoiselle-」 みどりの森の美術館 (静岡)
2014 「Portes ouvertes」 cit internationale des arts ・studio1525 (フランス)
「Taeko MAEZAWA exhibition」 Gallery Usagi (フランス)
2013 「この星のレシピ-+1羽-」 Shonandai MY Gallery (東京)
「この星のレシピ-+1羽-」 DAIMARU 京都店・アートサロンESPACE KYOTO (京都)
「前澤妙子展」 現代版画専門画廊・セントポールギャラリー (群馬)
2012 「前澤妙子展-記憶のちうちぇ-」DAIMARU 京都店・アートサロンESPACE KYOTO (京都)
「きらきらら0 希望の輪郭0 」 Shonandai MY Gallery (東京)
2011 「TENSARA-BASARA-未来少年少女-」 Shonandai MY Gallery (東京)
「前澤妙子展-記憶のちうちぇ-」 グランシップショーウィンドウ(静岡)
2010 「あの子の手のひら」 Shonandai MY Gallery (東京)
「記憶のちうちぇ」 相模原市民ギャラリー・アートスポット (神奈川)
「Zhluboka jsem 77 -noha zed” 前澤妙子」 LOOP HOOL (東京)
2009 「前澤妙子展-記憶のちうちぇ-」Shonandai MY Gallery (東京)
2008 「前澤妙子展-記憶のちうちぇ-」 Shonandai MY Gallery(東京) 湘南台画廊(神奈川)
グループ展
2024 「s+arts new year exhibition」 s+arts(東京)
2022 「Phantasm」 LaiSun Keane (Boston)
「APRIVOISER-creer des lines- 戸泉恵徳・前澤妙子 夫婦展」コート・ギャラリー国立(東京)
2021 「ART!ART!OSAKA × ブレイク前夜」大阪大丸梅田店 (大阪)
2020 「COLORFUL,VIVID,19 ARTISTS」 元麻布ギャラリー (長野)
2019 「Art Potluck 2019 クリスマス アート ギフト展」元麻布ギャラリー (長野)
レストラン&カフェBISTRO J_O / J_O CAFÉ (東京)
「日本人アーティスト10人による展覧会 『Bali アートプロジェクト』」(バリ)
「新進女性作家4人展」阪急うめだ本店7階美術画廊 (大阪)
2018 「Art Potluck 2018 クリスマス アート ギフト展」元麻布ギャラリー (長野)
2017 「掛川茶エンナーレ」 (静岡県)
「Art Potluck 2017 クリスマス アート ギフト展」元麻布ギャラリー (長野)
「Shonandai MY Gallery 10th Anniversary Exhibition」 (東京)
「みどりの森の美術館初企画の選抜作家による小作品展」 (静岡)
2014 「L'arrivée des Japonais en France」 Grand Salon, Maison du Japon (フランス)
「Journée estampe Saint-Sulpice 2014 stand 610」Saint Sulpice (フランス)
2012 「マテリアルの証明 -平面と立体のダンス- 」Gallery Kingyo (東京)
「"FEATHERWEIGHT" group art show featuring:West Los Angeles College Art Gallery. Co Lab Exhibitors 2012」 (アメリカ)
「TAG Anniversary Show」 (アメリカ / ロサンゼルス)
2011 「“Imaginary” Japanese Contemporary Art Exhibition」 Moon Gallery (香港)
2010 「ZERO 2010 Blossoms in Roppongi in seoul」韓国 GALLERY GODO (韓国)
「版畫1017展 ─十青版畫會成立36周年VS日本版17邀請展學術研討會」台北市 中山國家畫廊(Chung Shan National Gallery) (台湾)
「ショコラ・デル・トロ・フチュウ」 LOOP HOOL (東京)
「アート天国 「虎の巻」2010 Art Tengoku - Enter the Tiger」
「わたしの中の新美南吉 -イメージと創作-」ギャラリー枝香庵 (東京)
2009 「53th Print Show 2009」
「第53回CWAJ現代版画展 2009」
「版17 版画・オ ジェ展」銀座アートスペース・ ジャンセン美術館 (東京)
India's Modem&contemporary Art/IndiaArt Singapore 2009 (シンガポール)
2008 「神奈川・チェコ版画交流展2008」
「版17横浜展」神奈川県民ホール (神奈川)
「神奈川・チェコ版画交流展2008 版17チェコ・プラハ展」 チェコセンタープラハギャラリー(チェコ)
2007 「日本版画協会 第74回展 準会員受賞者による作品展」青樺画廊 (東京)
「Esto-Ouest Auctions Post-war&Contemporary Art」
「青森国際版画トリエンナレ2007」
「鹿沼市立川上澄夫美術館木版画大賞展」
2006 「5人のアーティスト展」 ギャラリー櫟 (東京)
パブリックコレクション
町田市国際版画美術館 (東京) / 川根・アートフォーラム (静岡) / 創形美術学校 (東京) / 宇和島市畦地梅太郎記念美術館 (愛媛) / 静岡県川根本町文化会館 (静岡) / 多摩美術大学 (東京) / Czech National Gallery (チェコ)
アートフェア
India Art Summit / Art Taipei / YIA Art Fair Paris / KIAF / KunStart Borzano / Affordable Art Fair Hong Kong・Singapore・NYC / Young Art Taipei / Art ExpoMalaysia Plus / アートフェア東京 / 神戸アートマルシェ