山口 ひかり Hikari Yamaguchi
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山口ひかりは、主に銅板と七宝の偶然的な着色反応に着目して制作しています。薄い銅板をキャンバスとし、自然と表れる線や点のドローイングを七宝で描きます。銅板を酸化・還元させることによって得られる自然な色味と七宝による鮮やかな色彩に無限の可能性を感じているという山口の作品は、銅と七宝という存在感のある素材を用いながらも、どことなく愛らしい印象を観る者に与えます。自由な発想と素材、技術が混じり合い、独特の存在感を放つ彼女の作品は、発表を重ねる毎に人々を魅了し、注目を集めています。
幼少期から新体操選手として活躍し、身体表現を行ってきたという山口は、大学で金工に出会い、中でも七宝の色彩に魅了され、それ以降、自身の身体性と感性をもって金属作品を制作しています。作品に描かれた点や線、色には意味合いを込めず、自身の体と心が求める動きで好きなように描くことは、彼女にとって子供の頃の直感力を思い出させてくれる、制作の核となる姿勢だと言えるでしょう。
ありふれた情報や数え切れないほどの人工建造物の中で生きる私達は、子供の頃、見るもの全てに感じた驚きと感動、満ち溢れていた好奇心、あらゆるものへの直感力を失いつつあると彼女は考えます。
現代の情報社会における、様々な技術の向上により暮らしが豊かになる一方で、鈍っていく我々の本来の感覚や直感力の大切さに気付くきっかけとなる作品を目指しています。
