前澤妙子 Taeko Maezawa
Works CV Biography
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前澤妙子は、自然の中で育った幼い頃の記憶を制作モチーフに、幼少の頃に手にしたモノの感覚を思い出しながら、それを様々な画材に置き換えて作品制作を行っています。独自の世界観を含めながら、ミクストメディアで作り出される作品は国内外で評価が高く、アジア圏から欧米まで様々な国で作品発表の場を広げ、精力的に制作活動をしている作家です。
制作の際には、まず手を動かすという前澤は、自身が綺麗だと感じる色を支持体に垂らし、線を走らせ思いを込めます。初めて見つけたもの、触ったものの感触やその時の感情を思い出しながら、描くための画材を集め、指の覚えている感覚でミクストメディアを画面に垂らしていくと、浮かび上がる染みが、少しずつ目の前で形となってくると彼女は話します。記憶を辿りながら、出てきた形が何なのか、理由を探るようにして手を動かすことで、大切にしている場所や生き物、存在し続けている感覚が作品となって形成されるのです。