齊藤智史 Satoshi Saitoh
Work CV Biography
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齊藤智史は、楠を用いてフォルムを形成し、日本画に使われる顔料や灰などで着彩をしながら、どことなく懐かしいような、愛着が湧くような感覚が生まれる作品を制作する彫刻家で、アジア圏を中心に近年注目されている作家の一人です。
植木屋の家に生まれ育った齊藤にとって、心のどこかに残る感動が呼び起こされる時には常に樹木が存在します。
木彫表現を通じて、 自身の周りの様々な要素が繋がり、土着の文化やその地で生まれた精神を継承し、未来へ残そうとしている彼の作品からは、どこと なく懐かしいような、愛着が湧くような感覚が生まれます。時を重ねると共に懐古的で曖昧になる過去の記憶を辿りながら、現在の 経験が重なることで得られる新たな感覚を作品に反映させ、人間の記憶の中にある曖昧でどこか懐かしい感覚を具現化することを試み、制作を続けています。